まだまだ暑さの残る、9月最初の日曜日。大勢のニンゲンたちが闊歩する秋葉原中央通りの歩行者天国の傍らで、とある展覧会が開催されました。
その名も、「ヒトデナシ展覧会」。
イベントを主催するのは、ジェネリック妖怪系動画勢VTuber・駄ゞ田メダさん。集まったのは、十人十色の“ヒトデナシ”たち。各々が独自の世界観や作品性を持つ――必ずしもホラーや怪談を専門とするわけではない――VTuberが一同に介した、摩訶不思議な展覧会です。
VTuberのリアルイベントではおなじみの音楽ライブやチェキ会はもちろんのこと、怪談や動画展示、ライブペイントなども並行して行われた、世にも珍しいごちゃ混ぜイベント。今回はその様子をレポートします。
執筆・編集・撮影 / けいろー(@K16writer)
会場風景
ヒトデナシ展覧会の会場となったのは、「VTuberイベントの聖地」とも名高い秋葉原エンタス。
普段は音楽ライブやクラブイベントで盛り上がることの多い空間が、この日は個性豊かな“ヒトデナシ”たちの出し物によって独特な色合いに彩られていました。
イベントは2部構成。怖いものが苦手な人でも楽しめる「不思議な昼の部」と、ホラー特盛の「怖い夜の部」です。
昼と夜で出演者が異なるため、どちらか一方にのみ参加していたお客さんも当然いた様子。他方では、昼夜ともにチケットを購入し、通しでイベントを楽しんでいた人も少なくなかったようです。
会場に入ると、まず目に入るのが物販スペース。
出演者のグッズや作品が所狭しと並べられており、そのスペース全体がまるで大きな展示物のよう。
推しのグッズを速攻でまとめ買いする人もいれば、ステージで見て気になった出演者のグッズを帰り際に見に来ていた人もいました。
その脇で、会場の片隅にありながら存在感を発揮していたのが、動画上映ブース。
テントの中では、普段から独創的な作品を投稿しているVTuberたちの動画を上映。それも、このイベントのために制作した新作です。
狭い空間では並々ならぬ恐怖体験を味わえたらしく、お客さんからは「本当に怖くて声が出た」「疑心暗鬼になりそう」などの感想も。
上映された動画は後日、各チャンネルで投稿されるそうです(※公開時に一部再編集を行う作品もあるとのお話でした)。
そして、VTuberのリアルイベントといえば外せないのが、チェキ会。
メインステージと並行してタイムスケジュールが組まれており、チケット購入者は、チェキの撮影と出演者との会話を楽しめます。
お客さんからすれば“推し”と直接話せる貴重な機会ですが、それは出演者にとっても同じ。自身のファンとの交流を楽しみつつ、全力でファンサービスをしている姿が印象的でした。