VRChatユーザーのタイムラインでたびたび見かける、「#VRChat自己紹介カード」の投稿。
これは、自分の情報を1枚の画像にまとめた「VRChat用のプロフィールカード」を指し、時にはトレンド入りも果たすほどコミュニティに深く根付いた文化です。
いまや当たり前となったこの文化ですが、ふと気になったのがその起源。
このハッシュタグと「自己紹介画像をSNSで投稿する」というスタイルは、いつ頃から存在していたのでしょうか。そのルーツと普及の過程を、ざっくりとではありますが調べてみました。

「VRChat自己紹介カード」のハッシュタグの起源は2022年初頭?
まず、「#VRChat自己紹介カード」というハッシュタグそのものを遡ってみましょう。
確認できる範囲での最古の投稿は、2022年3月19日のポスト。さらに「#VRC自己紹介カード」まで含めると、2022年1月に自身の自己紹介画像とテンプレートを投稿しているユーザーが見つかりました。
需要あるかわかんないけど気になったら使ってみてください!!!
— 乌口 (@puchi__o_o) March 19, 2022
#VRchat自己紹介カード pic.twitter.com/PItWNkpWKm
【VRChat自己紹介カード】
— WAKA#ΦωΦ (@wakana_OqO) January 20, 2022
欲しいなぁ〜と思い作りました!
背景に好みの素材を使用したい方は
1枚目の透過素材をお使い下さい
使用例はリプに貼り付けてあります
常識の範囲内でご使用下さい(⁎-௰-⁎))"#VRC自己紹介カード #VRChat #VRC #VRChat始めました にオススメです✨ pic.twitter.com/9Ov7I6RBhV
この時期に絞ってハッシュタグ検索をしてみると、爆発的に流行したわけではないものの、一定数のVRChatユーザーが「自己紹介」の流れに乗っかっていたことがわかります。
同年7月25日には、こちらの記事でも紹介しているBOOTHショップ「ヒツジ電機」のテンプレートが登場。Xでも透過画像とサンプルがポストされています。
::: VRChat用自己紹介カード :::
— 羊 (@40hsh33p) July 24, 2022
最近やってて「相手についてここが分かったらありがたいなあ」と思うけどわざわざ聞きにくいことを表記できるようにしました 常識の範囲内で事由に使ってください、使用報告は全く不要です。ツリーに透過版と僕のサンプルつなげます#VRChat pic.twitter.com/b2aiNKpxm6
「自己紹介カード」のハッシュタグを付けて公開されているテンプレートは他にもありますが、当時からよく目に入っていたのが、ヒツジ電機さんのテンプレート。
洗練されたデザインのこのテンプレートは瞬く間に普及し、公開から3年以上が経過した現在(2026年)でも、毎日欠かさず誰かがこのタグを使って投稿を行うほどの「定番」となりました。

時を経て、2025年4月。個人開発者のよたさんが「VRChat用自己紹介カードメーカー」を公開します。
それまでは画像編集ソフトを使って自分でテンプレートを編集する必要がありましたが、このメーカーの登場によって、ブラウザ上で簡単に自己紹介カードを作れるようになりました。スマートフォン上でも動作し、誰でも気軽に使えるのも嬉しいポイントです。

さらに、2026年1月には、Larukaさんが「VRChatプロフィールメーカー | Profile Card Generator for VRChat」を公開。
同じくブラウザ上で動作するジェネレーターであり、デザイン性とカスタマイズ性の高さが魅力です。公開後に何度かアップデートが入り、デザインテーマや機能が追加されています。
このようなブラウザ上で直感的に作成できるツールの登場により、「自己紹介カード」を投稿するユーザー層も拡大。画像編集のスキルを問わず、誰もが気軽に「自己紹介」をSNS上で行い、フレンドを募集できるようになりました。
2018年にも「プロフィール帳」を提案する動きがあった
以上を踏まえると、このように整理できます。
- 2022年3月、「#VRChat自己紹介カード」のハッシュタグが生まれる
- 同年7月、ヒツジ電機さんがテンプレートを公開
- テンプレートの普及に伴ってハッシュタグを使う人が増え、定着していった
他方で、この「自己紹介カード」の文化それ自体は、別に珍しいものではありません。
他のオンラインゲームでも同様の「カード」を使ったフレンド募集は行われていますし、VRChatユーザーのあいだでも、以前から同様の動きがあったようです。
たとえば、以下のポスト。
「アラサーが小学校で女子に書かされたやつ」のVRChat版を作りました!自由に使ってくださいね💕#VRChatプロフィール帳 pic.twitter.com/VTVZPoyeIt
— プレイボーン@アレジゴクゲームス (@VPlaybone) November 8, 2018
現在ほどは日本人コミュニティが活発ではなかった2018年11月に、「#VRChatプロフィール帳」のハッシュタグが誕生しています。「VRChatユーザーもプロフィール帳を作って公開したらいいんじゃない?」というアイデア自体はそれ以前から語られており、散発的に投稿する動きもあったようです。
また、2020年12月頃にも、「#VRCプロフィール帳」のハッシュタグが一部のユーザーのあいだで話題になっていた様子。こちらは、元となるテンプレートを配布する投稿は削除されていましたが、「フレンドが書いているから自分も」と乗っかるようなやり取りが確認できます。
これらの事例も考慮すると、以下のようにまとめることもできそうです。
2018年頃から散発的に聞かれていた「SNSでプロフィール帳を公開して、フレンドを募集できたらいいな」という声が、現在の「VRChat自己紹介カード」の文化に至る起源である。
まとめ:「VRChat自己紹介カード」はどのように生まれ、定着したのか
改めて全体の流れをまとめてみましょう。
- 「プロフィール帳」をシェアする文化が以前から存在していた
- 2017年末〜2018年にかけてVRChatの日本人ユーザーが増加
- 2018年11月、「#VRChatプロフィール帳」のハッシュタグとテンプレートが誕生
- 以後、類似のハッシュタグやテンプレートが散発的に話題になる
- 2022年初頭にかけて、「#VRC/VRChat自己紹介カード」のハッシュタグが生まれる
- 同年7月、「ヒツジ電機」がテンプレートを公開し、定番の「型」が作られる
- VRChatユーザーの増加に伴ってハッシュタグを利用する人が増え、今に至る
2018年当時から散発的に発信されていた、「SNSでプロフィールを共有して、フレンドを募集したい」という願い。それが数年の時を経て、現在の「自己紹介カード」という形に昇華され、コミュニティ全体の文化として結実した――。そんな見方もできるのではないでしょうか。
現在、主流となっている自己紹介カードのテンプレートについては、下記記事でも紹介しています。自分でも書いてみたくなった方は、ぜひ参考にしてみてください。

