VRChatワールド紹介「夜明け前のテラリウム」|チル×リミナルの2つの空間に隠された謎と、その先で待ち受けていた思いも寄らない体験

ワールドに入ると、そこは薄暗いチルスペース。
しかし振り向くとそこには、
真っ白なリミナルスペースが広がっている。

日常を過ごすチル空間と、非日常の不思議空間。
エレベーターを降りた先で見つけた、不穏な紙。

僕たちは、どこに来てしまったのだろうか。
私たちは、これからどこへ行くのだろうか。

この世界の核心に関わる直接的なネタバレはしていませんが、ワールドを散策中に目に入るいくつかの要素については、記事中で言及しています。事前知識ゼロの状態で体験したい方はご注意ください。

ポイント①「落ち着いた雰囲気のチルスペース」

第一印象は、「落ち着いた雰囲気のチルワールド」だった。

ワールドに入るとまず、薄暗い通路が目に入る。殺風景ではあるが、前方の床の上で仄かに光るカラーキューブと、右手に置かれた棚、その中に飾られた小物は、いかにもチルワールドにありそうなインテリアだ。

通路を進んで右を向くと、期待していた通りのチルスペースが広がっている。

置いてある物は少ないが、シンプルゆえに落ち着きを感じられるワンルーム。さほど広くはないものの、ベッドの奥は全面が窓になっていて、開放感は抜群だ。

特筆すべきは、部屋の中に点在するカラーキューブと、窓の外の景色だろうか。

ただでさえ情報量の少ない部屋で、「さまざまな色で光る箱」の存在感は大きい。空間をふわふわと漂いながら照らす光の粒子とあわせて、無機質な部屋に彩りと温かさを与えている。これがなければ、さすがに心細く感じられたかもしれない。

一方、部屋の外に視線を向ければ、一面に広がる夜空と、水上で等間隔に夜を照らす大きな照明設備が目に入る。「水上にある部屋」も「遠くに見える大きな建造物」も、VRChatでは定番の要素と言えるだろう。

ただ、ワールドのサムネイルにもなっている“明かり”の形状は、少々独特だ。

巨大な電灯のようなものかと思いきや、光輪の部分は浮かんでいるようにも見える。「そういうデザインのもの」と言われれば納得できるが、若干の引っかかりを覚えた人もいるかもしれない。

ポイント②「明るく広いリミナルスペース」

チルスペースをぐるっと一通り見てから、再びスポーン地点の通路へ。通路の奥、スポーン地点の背後に位置する場所にもカラーキューブが置かれているのが視界に入った瞬間、そこで初めて気づく。

通路の奥にも、別の空間があるのでは……?

明るい光が差し込むその先は、一面の白の世界。
無機質な摩訶不思議空間――俗に言う「リミナルスペース」だった。

壁も床も天井も、すべてが白に染め上げられた、だだっ広い空間。

足元は水で満たされていて、人が歩いて渡るための足場もある。とはいえそこまで深くはないため、よほど低身長なアバターでもなければ、水の中に入ってざぶざぶと進むこともできそうだ。

あちらこちらにはオブジェのような物体が散見されるが、どれも決して現実離れしたものではない。むしろ現実世界の都市公園にあってもおかしくなさそうだ。そう考えると、この空間自体がどことなく「公園」のようにも見えてくる。

何よりも気になるのが、オブジェの近くに立てかけるように置かれていた、タブレットだ。

画面に「N.E.W.S」と表示されているそれは、手で持って操作し、テキストを表示して読むことができる。

どうやらこの世界の記事や用語説明が書かれているらしい……のだが、テキスト量が尋常ではない。個々の項目は1ページで完結しているのだが、その項目数が本当に多いのだ。

ちなみに、このテキストは後述する「ポイント③」の要素には必須ではなく、あくまでも世界観を補完する「読み物」に過ぎないと思われる。読まなくてもこのワールドを楽しむことはできるが、好きな人はとことん好きなタイプのテキストなので、ぜひ一度は目を通してみてほしい。

ポイント③「見つけてしまった“不穏”の影と、予想外の展開」

チルスペースとリミナルスペースだけで終わりかと思いきや、白い空間の奥に向かうと、今度はエレベーターのようなものが目に入った。

動きそうなので乗ってみると――。
3つ目の空間、半球状のドームのような場所に出る。

中央にはアーチ状のオブジェがあるが、くぐったからといって何が起こるわけでもない。ほかにもエレベーターと思しきものがあるが、どれも操作できるわけではない。カラーキューブやタブレットのような、手に持てる物も、何もない。

しかし、ひとつだけ。
ワールド全体で見ても異彩を放つ物が、あった。

降りたエレベーターから見て左手の、ベンチと街灯が設置された一角。ベンチ横のゴミ箱のような物の中を覗き込むと……あった。くしゃくしゃになった紙が。

子供がクレヨンで描いたらくがきのようなその紙には、絵のほかに、ただ一言、こう書かれていた。

見られている

瞬間、突如として突きつけられた“不穏”の影に、寒気が走る。

「この世界には何かがある」と、ここで確信した人も多かったのではなかろうか。ただのチルスペースではなく、リミナルスペースでもなく、それ以外の“何か”がある。思わず周囲を見回した人もいたかもしれないし、逆に、ワクワクしながら探索を始めた人もいたかもしれない。

では、いったい何があるのか。 この先は、ぜひご自身の目で確かめてみてほしい。

密閉された“夜明け前”の世界にて

一見すると何の変哲もない、夜明け前のテラリウム。
しかしよく考えてみると、ワールド名も不穏だ。

「夜明け前」といういかにもチルワールドらしい表現に引っ張られていたが、あのくしゃくしゃになった紙を見た今となっては、「テラリウム」という言葉にも何らかの含みを感じてしまう。

テラリウム(terrarium)

  1. 陸生の小動物を飼育する容器。
  2. 園芸で、小形の植物を密閉されたガラス器や小口のガラス瓶などの中に入れて栽培すること。また、そのガラス器。ブランデーグラスや金魚鉢を用いたサボテン栽培など。

テラリウムとは? 意味や使い方 – コトバンク

おしゃれなインテリアのイメージもあるが、「容器の中で植物や小動物を飼育・栽培する」という意味で捉えると……どうだろう。もしかして、このワールド自体が……?

あれこれ考察することもできるが、ワールドの探索を一通り終えた今も「これ!」と断言できるような結論は出ていない。ひとつだけ言えるとすれば、今年に入ってから足を運んだVRChatのワールドの中でも、特に強く記憶に残る体験ができた、ということだ。

進んだ先で待っていた展開に、「嘘でしょ!?」という驚きの声が出た。
そして、終着点に広がっていた景色を見て、今度は感嘆の声が出た。

単なるチルワールドではなく、リミナルスペースでもなく、いわゆる謎解きワールドともまた方向性が異なる、摩訶不思議な世界。他の場所ではあまりできない体験が待ち受けている、夜明け前のテラリウム。気になった人は、ぜひとも足を運んでみてほしい。ちなみにホラー要素はないので、苦手な人でも安心だ。

進め方がわからない人向けのヒント①

ワールド情報のタグにあるとおり、主な進め方は「puzzle」です。

進め方がわからない人向けのヒント②(画像)
進め方がわからない人向けのヒント③(進行途中)

途中で「あれ?」と進行不能を疑う場面があるかもしれませんが、おそらく不具合ではありません。。

ワールド情報

ワールド名夜明け前のテラリウム
作者enoki_noko@YD7813C
プラットフォームPC
データ容量122.92MB
ワールド説明文本当に行くのかい?
公開日2026/2/27
アセット情報(※ネタバレ注意)
VRChatワールド紹介「夜明け前のテラリウム」

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