――お姉さんは、好きですか?
千差万別の個性の持ち主が集うVTuberの世界において、年齢や性別、種族といった要素は、あくまでもそのVTuberを構成する一要素に過ぎない。幼い少年もいれば、おばあちゃんもいる。性別不詳の麗人もいれば、幼女系魔王もいる。ケモノもいれば、ロボもいる。どんな姿だろうと、名乗ってしまえば誰もがVTuber。
しかし、ありとあらゆる属性を持つVTuberが存在しているこの世界においては、一周まわって「スタンダード」な要素が輝いて見えることがある。もちろん、多様性の時代において「スタンダード」も何もないような気はするが、アニメやマンガで馴染んできたおなじみの属性だからこそ、心惹かれることだってあるはずだ。
そんな“実家のような安心感”を得られる属性の1つに、「姉」がある。古事記より令和に至るまで、古今東西の物語や文化において描かれてきた「姉」なるもの。VTuber世界においても「お姉さん」あるいは「お姉ちゃん」を名乗る存在は数多確認されており、配信活動を通して世界中に弟や妹を生み出し続けている。
そんな「お姉さんVTuber」の筆頭として筆者が真っ先に思い浮かべるのが、甘姉ミナさん(@AmaneMina_maha5)だ。
包容力のある正統派ほんわか系お姉さん――かと思いきや、レンジの爆破写真がたびたび話題になることもある、うっかりお姉さん。しかしそれ以上に、自分の好きなことを楽しみながら活動する姿が魅力的な、自然と応援したくなるVTuberだ。今回はそんな甘姉さんの「好き」について掘り下げるべく、話を聴いた。
インタビュー・執筆・編集 / けいろー(@K16writer)
ライターとして活動する筆者(けいろー)が、気になるVTuberさんに話を聴きに行くインタビュー企画。
「活動〇周年」や「新曲リリース」といった出来事ありきの取材記事ではなく、シンプルに「話を聴く」ことを目的とした、ゆるゆるインタビュー。テーマなしの見切り発車ゆえに無限に広がる、あるいは濃く深く展開するフリーダムトークを、普段の雑談配信とは違った「読み物」としてお楽しみください!
オーディションきっかけでVTuberの世界へ!
本日はよろしくお願いします! 早速ですが、まずは甘姉さんがVTuberを始めようと思ったきっかけからうかがってもよろしいでしょうか?
結構いろんな要素が相まって始めたのですが、一番の理由は「何か楽しいことがしたかったから」ですね。たまたまVTuberの公開オーディションを見かけて、「なんかよくわかんないけど、おもしろそうだからやってみようかなー」って、すごく軽い気持ちで始めたんです。そしたらすっかり楽しくなってしまって、今に至ります(笑)。
すると、VTuberのこともあまり知らなかったのでしょうか。
ぜんぜんわからなくって……! 歌ってみた動画をたまに見ることはあったのですが、それくらいですね。あとは、YouTubeのチャンネル登録者数が100万人を超えているような、本当に有名な方の名前と姿をちょっと知ってるくらい。もちろん自分で配信をしたこともなかったです。
なので公開オーディションの配信では、「VTuberのことも配信のやり方もわかんないし、どうしようかなー?」と思いつつ、最初は虚空に向かって話したり歌ったりしていました。コメントもぜんぜん来なかったのですが、30分くらい話したあとに「終わりまーす! ありがとうございましたー!」って言ったら、「楽しかったです!」って急に1つだけコメントが来て、「はっ……! 人、いたんだ……!?」ってなって(笑)。
それが一番最初の配信でしたね。軽い気持ちで参加したオーディションでしたが、結構負けず嫌いなところがあるので「始めたからには受かりたいぞ」と思って。いろんな配信を見に行って、企画内容やSNSの使い方を勉強して――。3ヶ月くらいあったオーディション期間は、毎日4、5時間とか配信していました。結局落ちちゃったんですけど。
でも、そこでやってみた配信がすごく楽しくて! 料理をしたり好きなことを話したりしていると、それを楽しんでくれる、一緒に喜んでくれる人がいる。それが嬉しくて、「本格的に活動を始めようかな」と思ったきっかけですね。
そういう経緯だったんですね! ということは、「憧れのVTuberがいたから自分でもやりたくなった」とか「顔を出したくないからVTuberを選んだ」といった理由ではなく、「たまたま目に入って、楽しそうだったから受けたオーディションが、VTuberのオーディションだった」という感じでしょうか。
そうですねー。もともとアニメとかも好きだったので、VTuberに抵抗もなかったですし。むしろ「いろんな姿で活動していて楽しそうだなー」みたいな感覚でしたね。
ちなみに、当時もともと知っていた、あるいは調べて見かけたものとして、印象に残っているVTuberさんや動画ってありますか?
白咲べるちゃんですね。もう引退しちゃったVTuberさんなんですけど、VTuberのこともよくわからない頃から、歌ってみた動画で知って見ていました。すごい……なんかもう……すごいかわいいんですよ!(笑)
夜、寝る前に聴くのにぴったりなやわらかいオリジナル曲があって、激ハマりしてました。「こういう曲、いつか出してみたいなー」っていう憧れがあります。
ただ、憧れてはいるものの……歌は苦手で。緊張しいなので、人前で歌うのもまだぜんぜん慣れていません。オリ曲も今作っている最中なのですが、「もうちょっと練習してから……」という気持ちもありまして(笑)。
最初の曲ですもんね!
気合入っちゃいますね……!
学校のように楽しいVTuber事務所「MAHA5」
歌と音楽に関しては今まさに挑戦中、ということですね。オリ曲の公開、楽しみにしております!
最初のお話に戻ると、まず公開オーディションを受けて、その選考では残念ながら落ちてしまったものの、その後、MAHA5JAPAN(マハパンチャジャパン)に入ることになるわけですよね?
そうですね。最初は違う事務所を受けていたのですが、同じくらいの時期にMAHA5がオーディションをやっていて。気になって見てみたら、運営さんの発信する情報がすごく優しい……というか、「ライバーさん思いで良い事務所だなー」と思えたんです。
ただ、私はすでに違うオーディションに参加していて受けられなかったので、指を咥えながら見ることしかできなかったんですけど(笑)。その後、MAHA5も一般公募のオーディションを設けてくれたので、それを受けて入った、っていう感じですね。
ちょうどその頃、タイムラインに流れてくるMAHA5さんの関係者のツイートをたびたび目にしていたのですが、たしかにライバー目線で投稿をされている事務所さんだな、と感じた記憶があります。ちょうどお話が出たので、この「MAHA5」という事務所について簡単に教えていただけますか?
はい! MAHA5は「学校」みたいな感じです。性別に関係なく個性豊かな人たちが集まっていて、みんなキャラクターが違う。
学校にもいろんな部活動がありますが、MAHA5は、みんながそれぞれに好きな部活動をやっているようなイメージですね。同じゲームが好きな人同士で一緒に遊んだりとか、放課後に校内で立ち話をするような感覚で一緒に雑談配信をしたりとか。
なるほど! 以前から薄々思っていたことではあるのですが、MAHA5さんって、外からは良い意味で「事務所」っぽくないように感じておりまして。所属VTuberさんの一人ひとりがのびのびと活動されているイメージがあったので、「学校」と聞いてすごく腑に落ちました。
オーディションの時も「文化祭」って呼ばれていたくらいで、「みんなで一緒にお祭りを楽しもうよ!」みたいな雰囲気だったんですよね。そういうオーディションって珍しいので、今振り返ってみるとその時から“学校”感あったな、って思いますね。
ちなみに、事務所で特に仲の良いメンバーとかっていらっしゃいます?
よくコラボするのは、犬丸ぽちゃですね!
犬丸は本当に人懐っこくて! それこそ学校とかだと、どちらかと言えば私は隅っこでスッ……って座りながら、みんなが楽しそうにしているのを見ている感じなんですけど。でもそこにグイグイ来て、「いっしょにあそぼうよー!」って言ってくれるのが、犬丸です。配信外でも話したりするくらい仲良しですね。
SNSでも普段から会話をしているイメージがあったので納得です。無邪気な犬丸さんが甘姉さんに絡みに行く様子が姉妹のようにも感じられて、「てぇてぇなぁ」なんて思いながら遠目に見ておりました(笑)。
めっちゃかわいいですね。でもなんか最近は、ちょっと「オカン」みたいな感じになってきちゃって(笑)。
オカン!?
あの子、かわいいんですけど、すごく偉いんですよ! ご飯をちゃんと作って食べて、運動もして、夜は早く寝る――みたいな。本人がそういう健康的な生活をしているから、ちゃんとしていないと怒られるんです。「お肌、荒れちゃうよ!」みたいな(笑)。
世話焼きオカンのような(笑)。でも遠慮なくそう言ってもらえる関係って素敵ですね。
嬉しいしありがたいですねー!
「おいしい」で繋がるコミュニケーション
ではここからは、普段のVTuber活動についてお聞きしたく思います。甘姉さんと言えば、まず何と言っても料理――というか「食」ですかね! 食レポ配信や食べ物にまつわる企画を積極的にされていますが、もともと料理や食べることは好きだったのでしょうか?
「趣味:食べること」にしたいくらい、物心がついた頃から本当に好きです(笑)。
へー! じゃあ料理もかなり早い段階から?
覚えているのは、たしか5歳頃……とか? 最初から最後まで自分で料理したわけじゃなくて、助けてもらいながら、だとは思うんですけど。
お母さんのお手伝いをしながら、みたいな。
そうそう! 初めてお店でお好み焼きを食べたときに、自分で混ぜて焼くのがすごく楽しくて! 家に帰ってからも「やりたーい!」って言って、やらせてもらったのが最初ですね。
ほー! じゃあそこから、お母さんのお手伝いをしながら料理を覚えるようになって、やがて自分でも作るようになっていった……という?
んー、そうですね。
やっぱ料理は、できたら食べられるので(笑)。
たしかに。
「食べられる」っていうご褒美があることで、「料理するぞー!」ってやる気になって、だんだん作ること自体も楽しくなってきて。そのうち、気分転換に料理をするようにもなりました。1人で食べきれないくらいのお菓子を作って、自分ではぜんぜん食べずに親や妹に全部あげたりとかしてましたね(笑)。
「食べる」だけじゃなくて、それ以上に「料理する」こと自体を本当に楽しんでいらっしゃるわけですね。思わず作り過ぎちゃうくらい。ちなみに、得意料理とかってあります?
お好み焼きにはこだわりがあって、ふわっふわに焼き上げるようにしてますね。あとは、煮物が好きです! 煮ている間にだんだん良い香りがしてくるのがすごく好きで、冬とかはブリ大根とかをめっちゃ作ったりしますね。
いいですねー! 動画や配信でも食べ物をよく取り扱っていますが、甘姉さんの中ではそれ以前からずっと、「料理」と「食」が一大コンテンツだったわけですよね。
そうですね。だからこそ配信で取り入れたんだと思います。
それこそ息をするようにしていることですものね。特に印象に残っている動画や配信はありますか?
自分の中ですごく上手に作れたものだと、エルビスサンドの動画がお気に入りです。
作っていておもしろかったのもそうですが、投稿後しばらくした頃にエゴサをしてみたら、「大学の授業でVTuberの動画を見せられた」っていう投稿が目に入って。「えー!?」と思って聞いてみたら、それがこのエルビスサンドの動画だったらしいんですよ。
エルビス・プレスリーを紹介する流れで、「エルビスサンドとはどのようなものか」を説明する参考動画として、私の動画を授業で使っていただけたらしいです。「そんな場面で流されることあるんだ!?」って(笑)。
おもしろいですねー! エルビスサンドを紹介している動画やページは他にもありそうですが、そこであえてVTuberの動画を選んで持ってくるという。でも実際、5分くらいでサクッと見られますし、内容もインパクトがあり、甘姉さんの解説もわかりやすく、料理の過程もおいしそうですものね。選んで流した教授は見る目がありますよ……!
あとは配信だと、「チョコに付けたら何でも美味しくなる説!?」が楽しかったですね。
チョコフォンデュで「何が合うかな?」って試しながら、いろいろなものにチョコレートを付けて食べようと思ったんですけど……。チョコレートを溶かすためにレンジに入れたら焦げちゃって、ぜんぜんチョコフォンデュができませんでした(笑)。いきなり企画倒れしちゃった配信なのですが、それはそれで楽しかったですね。
企画は倒れたけど楽しかった(笑)。レンジと言えば、甘姉さんのあの「レンジ芸」と言いますか、ちょうど先ほどもタイムラインでお見かけしましたが、これほんと何回見てもおもしろいからズルいんですよね……!
これは……やらかしましたぁ……(笑)。
この絵面と集中線と「えっ!!?!!!?!!?!?」だけではちゃめちゃに笑えるという(笑)。
ただ、これも「ごはんを粗末にして!」って怒られそうなのがちょっと心配なんですよね。 「ごもっともです……!」としか言えない(笑)。
(※写真のあと、全部おいしくいただきました!)
「何度もやらかしてるわけじゃないので!」って説明すれば問題ない……はず! ――と、思わずレンジのネタを振ってしまいましたが、話題を戻しまして(笑)。
甘姉さんのVTuber活動における大きなテーマとして、「おいしい」という言葉が自己紹介動画で使われていたかと思います。この「おいしい」の意味するものについて、詳しくうかがってもよろしいでしょうか?
「何か楽しいことをしたかったからVTuberを始めた」と先ほど話しましたが、その気持ちと同じくらい、「活動を続けていたら、おいしいものをもっとみんなと食べられるかな〜?」みたいな思惑もありまして(笑)。おいしいものを食べるためにも、やっぱり自分の好きなおいしいものを発信していかなきゃいけないなと。「おいしい」はすごく大事ですね。
動画でも話したと思うんですけど、私は「おいしいもの」のおかげで周りの人と打ち解けられることが、本当に素敵だなと思っていて。
もし言葉が通じなくても、そこにおいしい食べ物があれば、一緒に食卓を囲んで楽しく食べられる。実際、よくご飯に誘ってくれるタイの子がいて、ぜんぜん知らないタイの料理を作ってもらったことがあったのですが、「これはこうやって食べるんだよー」とかいろいろ教えてもらいながら食べたのがすっごく楽しくて。そういう体験もあって、「“おいしい”って、いいな」と感じています。
なるほど……! たしかに「食事」ってコミュニケーション手段としてすごく優れている――というか、知らない食べ物をおいしそうに食べている人を見たら気になるし、自分でも食べたくなりますよね。それに甘姉さん自身、すでに「食」関係の案件配信を通してリスナーさんとコミュニケーションをされていますものね。
ありがたいことに配信を見てくださったのか、案件を何個かいただけて! おいしいものを実際に食べる機会があったので、「私の“おいしい”をいろんな人にちゃんと伝えられているんだなー!」って嬉しかったです。
いいですね~!
そうなんですよ! 活動を通じて自分の食に関する考え方が認めてもらえた気持ちでした。これからも「おいしい×楽しい」を大事にしていきたいです。
その食べ物関係の案件で特に印象に残っているものってあります?
春と夏にいただいたうなぎの案件ですかね。そこで初めて白焼きを食べたんです、うなぎの。
ほう、白焼き……?
うなぎって、タレをつけた状態で焼かれたいわゆる「蒲焼き」を食べることが普段は多いと思うんですけど。タレをつけずに焼いた白い状態のうなぎが出てきて、自分で塩などをつけて食べるのが「白焼き」です。あれが最っ高においしくて……!
「何が合うかな?」っていろんな調味料を試しながら食べるのですが、お酒との相性も良いんです! あれは本当に良い出会いでした。案件の配信をした後に浜松まで行って、実際にいろいろなうなぎ屋さんをまわって食べちゃうくらいハマりました(笑)。
なんと!? 案件でいただいたものだけで終わらず、自分で実際にお店を巡って食べに行くほどにおいしかったと。うなぎと言えば、やっぱり土用の丑の日に食べる蒲焼きの味とイメージが強いので、それは新鮮でしょうね……!
うなぎもタレもお店ごとに味が違っていて、新たな食を知るきっかけにもなったので楽しかったです。もちろん蒲焼きもおいしいんですけど、白焼きはうなぎ本来のおいしさを感じられるというか、「こんなにジューシーな焼き魚って、よく考えたらあんまないよね?」って思えるくらいおいしいんですよー!
へえー! 恥ずかしながら「白焼き」と言われてもすぐにはピンとこなかったのですが、今のお話でめっちゃ気になってきました。
見かけたらぜひ食べてみてほしいです! オンラインで販売されているうなぎもありますし、もちろんお店でも食べられると思います。
あとでチェックしてみます! いやー、すごく良い情報を聞いてしまった!
“聖地巡礼”の目的で行った種子島が最高だった!
食べ物以外では、プロフィールで「旅行」についても言及されていたかと思います。VTuber活動からは少し離れた話題かもしれませんが、普段からたびたび遠出されているのでしょうか。
ちょくちょくですね。頻繁に、ってほどではないんですけど、旅行は好きで、いろんな所を巡っています。
これまでに訪れた中で、お気に入りの場所を1箇所挙げるとしたら?
1箇所……難しいですね……! それぞれの場所に思い出もあるので……あ、でも強いて選ぶのであれば、種子島は良かったです!
えっ!? 種子島行ったんだ! いいなーーー!!
おっ、種子島にご興味がおありで?
「人生でいつか一度は!」くらいの感覚ではあるのですが……というのも、あのー……新海誠監督の『秒速5センチメートル』の……(小声早口)。
あー! 2章で出てきますよね!
そうそう! その聖地巡礼がてら行ってみたい! という気持ちがあります。
わかります! 私は別の作品の聖地巡礼で行ったのですが、その途中で『秒速5cm』で出てくる海岸にも足を伸ばしたら、実際にサーファーの方がいて「おー! ここかー!」ってなりました。
へえ〜! すると、種子島に行った目的自体が「聖地巡礼」だったという?
『キャプテン・アース』っていうアニメの舞台が種子島で、宇宙センターをモデルにしているんです。それが目的ですね。ちなみにけいろーさんは「種子島」と聞いて、他に何が思い浮かびますか?
パッと出てくるものとしては、宇宙センターのイメージが強すぎる気もしますね……?
宇宙センターとか、「鉄砲伝来の地」とか、あとは海とか……ですかね。だから私自身、「あんまり『観光』のイメージがないな」「遊ぶ場所、どこかあるかな?」っていう気持ちで行っちゃったんですけど、実際に到着してみたら、ぜんぜんそんなことはなくて!
種子島には、西之表(にしのおもて)、中種子(なかたね)、南種子(みなみたね)っていう街が3つあって、それぞれを1日ずつ巡る予定で、3日ほどの日程で行ったんです。でも蓋を開けてみたら本当に楽しすぎて、西之表には行けずに、中種子と南種子だけで3日使っちゃって(笑)。
そんなに見る所があったんですね?
そうなんです! 最初の目的だった宇宙センターも、すごく楽しくて!
宇宙センターにはいろんな技術を紹介する展示があって見ごたえがあるのですが、無料で入れてびっくりしました! 敷地内も一般のお客さんの歩ける範囲が広くて、海まで行けたりとか。職員さんが使う食堂も入ってOKなので、宇宙センターのTシャツを着ている職員さんと一緒にご飯も食べられるんです。
まず「無料」ということを知らなくて驚いたのですが、そんなにオープンな場所なんですね。
そうなんですそうなんです! なんかもうそれだけで楽しくて。
あとは種子島自体が、かなり歴史の古い島なんですよね。海と山に囲まれた小さな島なんですけど、ずっと昔から人が住んでいて、日本で一番古い人骨が見つかったりもしている。しかも、それが手で触れるくらい近くに展示されているような博物館があったり、すごく景色の綺麗な場所に昔の人のお墓があったり。
農作も盛んで、宿の朝食に、赤い粒が混じったもちもちのお米が出たんですよ。それがすごくおいしくて、「なんだこれは!」って(笑)。聞いてみたら、どうやら「赤米」っていう種類のお米があるらしいんです。
で、その日たまたま移動中に「赤米資料館」っていう施設を見かけたので入ってみたら、種子島の農作や赤米の歴史の展示がありました。昔からの伝統や信仰心を大切にされているらしく、豊作のためのお祈りや儀式についても詳しく展示されていたんですよね。
おもしろそう!
そうなんです! お米の豊作を祈るために集まったおじさんたちが、自分をお米に見立てて、左右に揺れる……みたいな。
おじさんが!? 左右に!?
そういう儀式があるそうなんですよ! そんな映像や展示を見ていると、「ここでずっと生きてきた人たちがいるんだ」みたいなことを実感できて――旅行先でそういう歴史とかを学ぶのも好きなので――思わぬ収穫を得られて、すごくおもしろかったですね。
ほえぇ〜! 今のお話だけでもすっごくおもしろかったですし、種子島に対するイメージが大きく変わりました。自然があり、歴史があり、科学技術の結晶である宇宙センターもあり、うまいメシもある、と。めちゃくちゃいいですね……!
めちゃよかったですね! ご飯は本当においしかったですし、南のほうだからか、のんびりしている感じもあって。
島自体は「街」くらいのサイズ感なので、田舎感はあるんです。「田舎」と聞くと、最近はどこも人が減っていて、寂しい雰囲気になっている場所が多い――なんてイメージもあると思うんですけど、種子島はぜんぜんそんなことなくて。中心部から離れた場所でも人の住んでいる家があって、街にも活気があって。そういえば、地元のおじちゃんおばちゃんが作った同人誌みたいなものも資料館にありました。
なんとーーー!?
島の歴史についてまとめた本、のような冊子ですね。そういうところからも、島の人たちがすごく楽しそうに暮らしている印象を受けました。
いやー、今まで漠然とした興味しかなかったのですが、今のお話を聴いてめちゃくちゃ行きたくなりました。
おすすめです! 私ももう1回リベンジしたいな、って思ってます。
あ、そっか! まだ一箇所、行けていない街があるんでしたっけ。
そうなんです! 西之表の鉄砲伝来に関する施設とか、あとは有名な白い砂浜もあって。そういうのを見に行きたいなって思ってます。
じゃあ今後行くことがあったら、それをVlogとしてYouTubeで投稿する可能性も……?
したいですねー!
今まで行った場所も実は動画にしてるんですけど……編集……編集が大変だ〜〜〜!! 動画を編集するハードルが高すぎて、お蔵入りしてます(笑)。
配信活動と並行しつつ、動画も編集する……となると、さすがに難しいですよね。無理はなさらず……と言いつつ、もしかしたら投稿されるかもしれない、とも思って楽しみにしてます!
「ニチアサは大河ドラマなんですよ!」
料理に旅行ときて、他に甘姉さんと言えば、アニメ――特に「ニチアサ」も欠かせませんよね!
欠かせないですね!
いわゆる「日曜日の朝の時間帯に放送されているアニメや特撮」を指すコンテンツかと思いますが、甘姉さんは毎週その同時視聴配信をされています。もう随分前から続けていらっしゃいますよね?
デビューして1ヶ月が経ったくらいの頃から始めて、その後ずっと続けているので、もう2年くらいは見てますね(笑)。
すごく続いてますね!? ニチアサ自体は以前から見ていて、「せっかくなら同時視聴で見よう」といった意図で始められたのでしょうか。
そうですそうです。同じ事務所に野球の同時視聴をしている緋撃燐くんっていう子がいるんですけど、それがすごく楽しそうで、「自分の好きなものを一緒に見るっていいなー」って思って。
料理の時もそうだったのですが、「何を見ようかなー?」と考えて、「あっ! 絶対に毎週見てるし、ニチアサ……いいじゃん!」と思って始めたのが最初ですね。
タイトルとしては、3作品……?
3タイトルですね。最初は『プリキュア』しか見てなかったんですけど、「どうせ見るなら、全部見たほうがいいんじゃないかなー?」と思って(笑)。
ただ、『プリキュア』と『スーパー戦隊』に関しては以前から見ていたのですが、『仮面ライダー』はあんまり見ていなかったんです。「これを機に見てみよう!」と思って見始めたら楽しくて、日曜朝の同時視聴はいつも「3タイトルを見て、最後に感想会をして終わる」という流れになっています。
感想会も含めると2時間超に及ぶ同時視聴配信を、毎週、日曜朝に欠かさずやっている……と考えるとすごいですね。
ふふふ……意外と大変ですね。見ている最中は楽しいのですが、朝起きた時がちょっとしんどいです。「まだ寝てたいよ〜」って(笑)。
日曜朝の早い時間帯ですものね(笑)。ちょっと個人的な質問で恐縮なのですが、自分はニチアサをほとんど通ってこなかったタイプの人間でして……。もし自分のような人に「ニチアサはいいぞ!」と勧めるとしたら、どういった切り口でおすすめしますか?
けいろーさんは、ニチアサ以外でアニメやドラマを見たりはしますか?
アニメは人並みに、くらいの感じですかね。ドラマは苦手意識があってほとんど見てこなかったのですが、大河ドラマだけはそこそこ追っている――そんなタイプの人間です。
わ! いいですね! 大河ドラマが好きな人は多分、ニチアサも好きだと思います。
えっ! そこ繋がるんですか!?
繋がります!(笑)
1年かけて歴史の流れを追いつつ、その中で主人公の成長やドラマを描くのが大河ドラマだと思うのですが、ニチアサもそんな感じで。主人公たちの成長や周りの環境の変化を1年かけて描いていくので――もう、大河ドラマなんですよ! あれは!
あ〜! なるほど!?
それと、1年間かけて、最終回まで見るとすごく感動できるところも同じです! ニチアサの良さとしては「どこから入っても楽しめる」というのもあります。
メインターゲットがちっちゃい子たちなので、30分で「お話」としてちゃんとまとまってるんですよね。1話の中に起承転結があって、「敵が現れて、倒して、よかった!」みたいな流れがある。それが「お約束」として絶対に決まっているので、途中から入っても「こういう流れなんだな」っていうのがすぐにわかります。
途中から入ったとしても、毎週見ていくうちに「背景にこんな物語があったのか……!」っていうのがわかってくる。いろんな問題や困難を乗り越えていく主人公たちの姿を見て、「あぁ……! かっこいい……!」「がんばれ〜! みんな〜!」みたいな気持ちになってきて……気がついたら最後まで見てる、みたいな(笑)。
なるほどー! なんとなく「ちゃんと作品を追うなら、1話から見なくっちゃ!」という感覚になってしまっていたのですが、途中から入っちゃってもいいんだ!
めちゃめちゃ入りやすいと思います! 「最初から見なくてもいい」ことがニチアサの強みなんじゃないかな。それこそ私も、去年の同時視聴を始めた頃はちょうど『仮面ライダー』がクライマックスのほうだったので(笑)。
そんなタイミングだったんだ!?
だから最初は、「なんか敵対してる人たちがいるけど、いったいこれは何がどうなってこうなったんだー!?」みたいな戸惑いはあったんですけど(笑)。
でも見ているうちにだんだん、「この人は味方で、あの人は敵で……」という対立構造や、「この2人は実は兄弟だったんだ!」みたいなキャラクター同士の背景とかもわかるようになってきて、最後は「あーよかった! 無事に終わった!」とすっきり見られました。なので、ぜんぜん途中からでも入れますね。
「お話」としての構造がはっきり決まっているから、途中から入ったとしても、キャラクター同士の関係性なども把握しやすいわけですね。
そう思います。シリーズ作品もいっぱいありますが、全部見る必要はなくて。1年で切り替わっていくので、新しい作品から入ってもいいし、途中から見てもいいし、好きに楽しめるのがニチアサの良いところだと思います。
正直、これまではあまり「ニチアサ」と言われてもピンときていなかったのですが、これまたお話を聞いていて興味が出てきました!
ニチアサは良いですよー!
基本的には子供向けなので思いっきりふざけているところもありますが、それはそれでおもしろいですし、逆に大人目線で見ても「わかるな」って共感できるキャラクターの悩みとかもあります。なので、大人が見ても楽しめる作品ですね。
なるほどー! 最初に仰っていた「ニチアサは大河ドラマ!」という一言がすごくわかりやすくて、個人的に刺さりました。
そうなんですよ! 1年間見終わった時の感動はすごいですよ……!
積み重ねがありますものね、1年分の!
そうなんですそうなんです!
あとはじゃあ、早起きできるかどうかの問題ですかね。
そうですね(笑)。でもありがたいことに、最近はニチアサもサブスクで見られるようになっていて。Amazon PrimeやNetflixにも入っているはずなので、もし自分が使っている配信プラットフォームがあれば、今すぐにでもそこで見られるかもしれません。
おっ、それなら追えますね!
うんうん。朝は起きれない、という人もぜひ! 私なんて、配信を始める前は布団で寝っ転がりながら見てました(笑)。
でも日曜朝ですし、本来はそのくらいの感覚で見てもぜんぜんOKですよね(笑)。いやー、魅力的なプレゼンをありがとうございました!
『HUGプリ』の思い出と『水星の魔女』、作品きっかけで広がる世界
YouTube配信やSNSではニチアサ以外の好きなアニメや作品のお話もされていますが、「こういうタイプの作品が好き!」という傾向はありますか?
女の子ががんばるお話にはめっぽう弱いですね!
まさに『プリキュア』のような?
あっ、その『プリキュア』とかも、毎週泣きながら見てて……!
あとは『アイカツ!』とかのアイドル系も好きで、「あぁ……! よかったね……!」ってライブシーンで泣きながら毎週見てます(笑)。
他には少女漫画が原作の、主人公を応援できるタイプの作品が好きですね。『赤髪の白雪姫』とかも憧れで、かっこいい女の子が好きです! 逆に「ザ・王道」な少年漫画も好きですね。最初はヘタレで弱々な主人公が、戦いや仲間との交流を通してだんだん強くなっていく、みたいな。
応援できる、憧れを持って見られるキャラクターが登場する作品が好きですね。
すると、そういう好みもありつつ、基本的にはジャンルや内容は関係なく広く見ている感じでしょうか?
そうですね。最近の流行りの作品とか、「これは名作!」みたいな昔の作品とか、なんとなくタイムラインを見ていたら流れてきた作品とか、結構幅広く見ていると思います。
これまでに見た作品の中で、思い入れの深い作品はありますか?
『プリキュア』はもう「思い入れの塊」みたいな感じですね(笑)。
最近始めたnoteでも書いたのですが、『HUGっと!プリキュア』は思い出の作品です。他にも好きな作品はいっぱいあるので……いやー、もう全部語りたい!(笑)
でも本当に1つを選ぶなら、『HUGっと!プリキュア』になっちゃうんですけど……! すごく背中を押してもらえる作品で、いまだに好きな回を見直したりすることも結構多くて! えっと……えっと……んんん〜! 急に喋れなくなっちゃった!(笑)
(愛が溢れすぎていろんな感情が行き交っちゃってるやつだ……!)
えっと、『プリキュア』は自分がちっちゃい頃にも見てたんですけど、ニチアサに戻ってきたのがこの『HUGプリ』くらいの時期だったんです。
「『プリキュア』を見ておけば、年下の小学生たちとの会話のネタになるかなー」みたいな思惑でニチアサを見始めたのですが……そうしたら、すごくひたむきにがんばっている子たちが出てきて……! もう……! なんて……! 「心洗われる〜〜〜!!」と思って(笑)。このあたりを境にまた戻ってきたという意味でも、思い入れの深い作品ですね。
年齢に関係なく、がんばっている人の姿を見ると元気になれますし、しかもそこでがんばっているのが子供たちとくれば、心が洗われるような感覚がありますよね。
ありますねー! 現実ではがんばりが報われないこともありますが、ニチアサはちゃんとそこに救いがある。だから、安心して見られる――っていうのもあります。疲れた現代人にこそ必要な、「大人にもぜひ!」っておすすめしたい作品ですね。
「日曜朝」というタイミングで見るからこそ、平日の疲れや実生活のモヤモヤが浄化される、そんな側面もあるのかもしれませんね。ニチアサ以外の作品としては、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の同時視聴もされていましたよね?
見てました見てました見てました!
あの作品も「女の子が主人公で、ひたむきにがんばる姿が見られる」という共通性があるのかな、と一瞬思ったのですが……いや、でもよくよく考えてみると、ちょっとエグい展開や描写もあるので、方向性としてはまた別……?
『水星の魔女』が日曜の朝だったらしんどかったですね(笑)。でも実際、『水星の魔女』も女の子が主人公だから見始めたんですよ。
あ、そうなんですね! すると、他のガンダム作品もあまり見ていなかった感じですか?
初代だけ見たことがあります。親が好きらしくって、その流れで一緒に見た感じですね。だからそれしか知識がなくて、その後のガンダムのお約束とかもぜんぜんわからなくって。でも見始めたらやっぱりおもしろくって、『水星の魔女』は最後まで楽しみに見てましたね。
SNSでの盛り上がりもすごかったですし、純粋に作品としておもしろかったですよねー。ガンプラも買われていましたよね?
そうなんです! これをきっかけにガンプラを始めました! すごく時間がかかるんですけど、おもしろかったです!
黙々と作れるのが個人的に良くて――読書とかも好きなんですけど――その感覚に似てるなー、と思って。その世界観に浸りながら、静かに積み重ねていくような。しかも最後にちゃんとプラモデルができあがるので、達成感もあっておもしろかったです。
へー! 読書に近いんですね。甘姉さんのイメージ的に、「手を動かして作る」という意味では料理に近いのかな、なんて思っていました。
いや! なんか私の中では違いますね! 初心者だからなのかもしれないですけど、ガンプラは一点集中して作ることができます。
料理の時は「次はあれを作ろう」とか「味付けはどうしよう」とかアレンジを考えながら進めていくんですけど、ガンプラは最初からやり方がまとまっていて、「冊子を読み取って、その通りにじっくり作っていく」という感じなので、ゆったりと作品の世界に浸れる感覚があります。
ある種の「瞑想」のような。好きになった1つの作品がきっかけになって、また別の知らない世界を知れるのって素敵ですよね。しかもVTuberさんの場合、それを活動にも紐付けられるという。
正直、最初は「みんな喜んでくれるかな?」という思いもあって始めたんですけど。やってみたら、普通にハマっちゃいました(笑)。
リスナーさんも見ていて楽しいでしょうしね! 他に甘姉さんの活動としては、一時期はASMR配信も積極的にされていたかと思いますが、現在はFANBOXの限定コンテンツに移行された感じですか?
そうですね、今はFANBOXメインでやってますね。よりプライベートなあたたかい空間にしたい気持ちが強くなったので、誰からも見える場所ではやらずに、ちょっと落ち着いた場所でやることにしてます。
最初はこれもこれも「やってみたら楽しそうだなあ」という気持ちで始めたのですが、思いのほか再生数が伸びてしまって。そうしたら数字のためにやるような感じになっちゃって、ちょっとしんどくなっちゃったんですよね。好きではあるんですけど、その感覚で続けるのはなんか違うなあと思って、今はFANBOXでまったりやってます。
でも、今も誘われたら相手のチャンネルにおじゃましてASMRでコラボ配信をしているので、気が変わったらまたYouTubeでやるかもしれません。今はまったりタイム、っていう感じですね。
「数字」との付き合い方はVTuberさんの間でも意見が分かれそうなポイントですが、急に増えてしまったことに対して「なんか違うな」と思えること、そこで安易に流されずに方向転換できるのはすごいなと、今お話を聞いていて思いました。
やっぱり、ASMRが好きで、これをやりたくて活動を始めた人には敵わないと思ったので。その中で無理にがんばるのは自分の心もしんどいし、数字にも繋がらないような気がしていて。でもいまだに「楽しいな、大事にしたいな」と思うから、FANBOXではやってる感じですね。
「FANBOXと棲み分けができている」と考えれば、ちょうど良いのかもしれませんね。
そうですね。分けたことで気持ちの整理もついて、今は楽しく活動できてます!
2024年は自分の「好き」を大事にした活動をしていきたい
いつの間にか良いお時間ですので、そろそろまとめに入れればと思います。その前に活動に関してもう何点かうかがえればと思うのですが――まず、甘姉さんが今、目標としているVTuberはいますか?
事務所の面接でも同じようなことを聞かれたのですが、いろんなVTuberさんを見ていた時に、光輝いているように見えたチャンネルがあって。それが、ひま食堂さんです。
一緒に料理を作ったり旅行をしたりされている2人組のVTuberさんで、その活動がすごく輝いて見えて、「うわ〜! これ、やりたい!」と思って(笑)。実際に自分でも活動を始めてみるとなかなかうまくいかない部分もあって、まったく同じことはできていないんですけど、目標としているVTuberさんです。
「食」をはじめとして、甘姉さんが好きなことと通じる活動をされているお二人ですものね。ひま食堂さんって、たしか配信よりも動画メインで活動されていましたよね?
そうなんです! 実はひま食堂さんに限らず、動画系VTuberさんに憧れている部分が結構あります(笑)。
そういえば以前、Vtuber Postさんの記事でお声がけさせていただいた時も、ぽこピーのお二人のお名前を出されていましたものね。ただ、配信をしながら動画投稿もコンスタントにしようとすると、どうしても作業量や時間的に大変そうな……。
心理的ハードルが高いですね……。今後の自分の成長に期待したい(笑)。
そんな「今後」のお話もうかがいたいのですが、その前に、年末のインタビューにありがちな質問を投げさせていただきます。
ずばり、今年はどんな年でしたか?
すごく年末っぽい!(笑)
そうですねー、2022年にデビューして、VTuber活動2年目になるこの1年間は、改めて自分の活動を見つめ直した年でした。
特に2023年の後半は環境や周りの変化が大きく、実はしんどく感じていた時期もあったんです。いっぱいいっぱいになっちゃうこともあったので、無意識に決めていたマイルールとか、「こうしなきゃ!」と考えていた活動の一部とかを、あえて手放すようにしていました。先ほどのASMRのお話もそうですね。
リスナーさんが心配しちゃうかと思って、そういったことはあまり表では言わないようにしていたんですけど……やっぱり、普段からよく見てくれているリスナーさんには、ちょっと心配されていたような気もします。でもみんな、あたたかく、優しく見守ってくれていたので、本当にありがたかったですね。
そうやって一旦、いろんなことを手放してきた中でも、「でもやっぱり、これが好きだな」っていうものが見つかったり、新しくnoteを始めてみたり、「旅行動画もやってみたいな」っていう気持ちが改めて湧いてきたりとかして。だから、去年と比べるとまったりペースでの活動ではあったのですが、学びや気づきのある1年でした。
いろいろなことが整理できた1年だったと。何事も長く続けようとすると、「自分がそれを好きで楽しめるか」という部分がどこかで大切になってきますよね。
そうですね。同時視聴に関しても、『水星の魔女』とニチアサの両方をやっていた時は土日が埋まっちゃってたので(笑)。
平日はあまね荘の管理人のお仕事をして、休日はみんなと楽しむ! そこに「旅行に行く時間もちょっとほしいなぁ~」と思って自分のスケジュール帳を見たら、「うわぁ〜! なんでこんなに埋まっているんだ〜!?」って(笑)。
言われてみれば、めちゃくちゃハードなルーチンで活動していたんですね!?
……って思ってたんですけど、『水星の魔女』の最終回が、もう本当に良くって! そこで改めて「やっぱりこの時間をみんなと一緒に共有できて嬉しいな」って強く思ったんですよね。
だから最終回を迎えたら土曜日の配信はやめるつもりだったんですけど、あまりにも楽しくて、忘れられなくなっちゃったんです。次の週もまた土曜日に枠を取って配信を始めちゃったり、気がついたら今も『オトナプリキュア』の同時視聴を土曜日にしていたり(笑)。
今となっては「大変だったけど楽しかったなー」っていう感覚ですが、でもやっぱり無理はしすぎないように、今はまったり配信するように心がけています。そういう自分のペースを見つけられたのも今年は良かったですね。
今のお話を聞いて、『水星の魔女』が名作で本当に良かったなと思いました(笑)。
本当にめちゃめちゃ良かったですねー!(笑)
もし機会があれば、『水星の魔女』好きのVTuberさんを集めた座談会みたいなのをやってもおもしろそうだな……と思いつつ。
では、そんな2023年を踏まえて、2024年はどんな年にしたいですか?
楽しい年にしたいですね! お話に出てきた料理動画や旅行動画も、1、2本だけでもいいので来年こそはアップしたいなと考えています。
それと、自分の「好き」を大事にした活動をしていきたいですね。さっきのASMRの話もそうですが、やっぱり好きなことをしている人には敵いません。だから私も、自分の「好き」を大切にして、それを発信することで甘姉を知ってもらいたいし、そんな甘姉を愛してもらいたい。旅行動画や料理動画は、その一貫として挑戦していきたいなと思います。
あとはプロフィールに書いているように、おいしいものとか、アニメとか、旅行とか、映画に携われたらいいなと思います。お仕事も待ってます!(笑)
企業や店舗の担当者さん、お声がけお待ちしております! 本日はありがとうございました!
普段の活動のイメージから、グルメやアニメの話題が中心のインタビューになるかと思いきや、想像以上にいろいろなお話をしてくださった甘姉ミナさん。旅行トークでは具体的なエピソードも交えつつ種子島の魅力を教えてくださり、本当に楽しかったことが伝わってきました。
また、ニチアサを大河ドラマと結びつけて語ってくださったこともそうですが、甘姉さんは、何かを魅力的におすすめするのが本当にお上手! 今回は簡単にしかお話をうかがえませんでしたが、さらに詳しく掘り下げて語っていただけたら、もっとアツくおもしろいお話を聞けたはずです。甘姉さんの激アツトークを味わいたい方は、普段の配信もそうですが、ぜひ同時視聴配信を見に行ってみてください。
甘いものと動物をこよなく愛する、お姉さんVTuber。
MAHA5JAPAN所属。
YouTubeでは「食」に関する企画や配信を積極的にしており、食べることはもちろん、料理も大好き。他には、活動開始からまもなくして始めた、ニチアサの同時視聴配信をずっと続けている。