2022年1月1日にデビューした、花音めい(@Kanonmei_Arcana)さん。
VTuber事務所「あるかなきっとV」所属の新人VTuberとしてデビューし、雑談配信とゲーム実況を中心に活動中。すっかり慣れた様子で配信活動に取り組んでいらっしゃいますが、デビュー以前の配信経験はゼロ。VTuberのこともほとんど知らず、Twitterを使った経験もあまりなかったそうです。
当サイトでは今回、そんな花音めいさんにインタビューを実施。
オーディションをきっかけとしたVTuberデビュー前後のエピソードに始まり、活動1年目をざっと振り返りつつ、将来の目標についてもお話をうかがいました。
インタビュー・執筆・編集 / けいろー(@K16writer)
オーディションをきっかけにVTuberデビュー!
――簡単に自己紹介をお願いします。
花音めい(かのんめい):
あるかなきっとV所属、お花の妖精VTuberの花音めいと申します。よろしくお願いします。
――初めてお姿を拝見した際に、お花の散りばめられたかわいらしい衣装が印象に残っておりました。お花の妖精さんなんですね。
花音めい:
この衣装は、実はアイドル衣装なんです。うちの事務所がアイドル路線なので、「妖精界から来たときにアイドル衣装をこしらえてきた」みたいな感じなんですよ。
――なるほど! かわいらしいビジュアルが印象的な花音さんですが、一方では気になっていることがありまして。あの……“マッチョ”なんですか?
花音めい:
そうなんです(笑)。キービジュアルでもムキムキな感じのポーズをしているのですが、私自身、実際にトレーニングをすることが多くて。最初はマッチョとは無縁なお花の妖精やったんですけど、いつの間にか挨拶も「こんまっそー」になってて。「あれ? なんかおかしくない?」と思いつつ……マッチョ、やらせていただいています(笑)。
――そんな筋肉トークも後ほどお聞きできればと思いますが、まずはVTuber活動についてうかがいたく存じます。VTuberとして活動を始めたきっかけを教えてください。
花音めい:
きっかけはオーディションです。ただ、最初に受けたのは、私が所属している事務所「あるかなきっとV」とは別のオーディションでした。Instagramで「VTuberになってみませんか? 300万人があなたを待ってます!」みたいなことが書かれた広告を見かけて、「えっ! 300万人!? 出てみよう!」と軽率に足を踏み入れてしまった感じですね。
それでオーディションを受けたのですが、残念ながら私は300万人に待たれていなかったみたいで(笑)。次に、あるかなきっとVのオーディションに応募しました。もともとは3人のキャラクターの募集があったのですが、私は別枠の特別審査員賞で選んでいただきました。だから、あるかなきっとVのほかの1期生とはちょっと違うビジュアルになってます。
――すると、オーディションで応募したキャラクターとは別の姿で所属とデビューが決まったわけですね。先ほど「最初のきっかけはInstagramの広告だった」というお話がありましたが、VTuberのことは以前から知っていたのでしょうか?
花音めい:
ほとんど知らなくて。知っている人と言えば、キズナアイさんとか、輝夜月さんとか、ホロライブさんとか……。だから詳しく調べてみたら、「こんなにいっぱいおるんや! やば!」ってなりました。
Twitterもぜんぜんやってなかったので、実際に活動を始めてから「こんな人もおるんや!」って知って、YouTubeも見るようになりました。YouTubeも、それまでは有名なYouTuberさんをちょっと見ていた程度なんですよ。
――ということは、配信活動の経験もそれまではなかったのでしょうか。
花音めい:
初めてです! 「配信ってなんやろ?」と思っていた部分もあったのですが、当時はライブ配信事務所のアルバイトをしていまして。それで気になって「やろうかな」って(笑)。ほんまに軽率な気持ちです。
――もともと配信活動をしていたわけではないものの、アルバイトきっかけで興味を持ち、Instagramで広告を見かけて、オーディションに応募して――と、先ほどのお話につながるわけですね。では続けて、VTuberとしての活動内容を教えてください。
花音めい:
めっちゃテンプレートっぽくなるんですけど、雑談配信やゲーム配信をメインに活動しています。最初の頃は『Fall Guys』ばっかりやってて……でも私、飽きが早いんですよ。すぐに飽きるんで、いろんなゲームを転々として、今は『ポケモン』とか『太鼓の達人』とか任天堂さんのゲームに居座っている感じですね。
ジャンルとしては音ゲーが好きで、『太鼓の達人』を以前から遊んでいました。それで配信でもやってみたら、その時に初めて同時接続数が40を超えて(笑)。最近のゲーム配信では『太鼓の達人』ばかりしています。
ほかには、朝活として『リングフィット アドベンチャー』もやってました。2ヶ月くらい、毎日続いていたんじゃないかなと思います。ただ、朝に起きるのがしんどすぎて、「せっかく早起きできたのに、『リングフィット』で疲れて二度寝してしまう」という、とんでもねぇ生活習慣になってしまったのでやめました(笑)。
――健康なのか不健康なのかわからなくなってきますね(笑)。ほかには『UNDERTALE』などもプレイされていますよね。
花音めい:
友達に「めっちゃいいで!」って言われて、やってみたらめちゃめちゃおもろくって! あれは神ゲーです。Gルートまでプレイして、さらにもう1回やりました。
約3年間のトレーニングによって鍛えられた筋肉
――YouTubeチャンネルを遡ると2月に自己紹介動画を投稿されていますが、その頃が「デビュー時期」ということになるのでしょうか。
花音めい:
事務所に所属してデビューしたのは1月1日ですね。最初の頃はSHOWROOMで配信していて、2〜3月頃からYouTubeでも活動をするようになりました。
――活動を始めてまもなく1年になるわけですね。ざっくりとした質問で恐縮ですが、VTuberデビューした2022年はどのような1年でしたか?
花音めい:
うーん……楽しい!(笑)
ざっくりすぎるんですけど、ほんまに楽しいんですよ。このご時世ですし、あまり人と話すことがなくなったじゃないですか。それを配信で補うように毎日死ぬほど喋っていたら、「喋るの楽しいな」って思って。やりたいことやってます。
たまにめっちゃ寝坊して、めっちゃ配信に遅れることもあるんですけど(笑)。でもリスナーさんが寛容で、「寝坊したんやー! しゃーないなー」みたいな感じで言ってくれるから、ぜんぜん苦じゃないんですよね。
――義務感になってしまうと続けるのが辛くなってくるでしょうし、ゆるく続けられるのはありがたいですね。これまでの活動のなかで、特に印象に残っている出来事はありますか?
花音めい:
YouTubeの収益化ですかね。めちゃめちゃ達成感がありました。「登録者数1,000人以上のチャンネルはYouTube全体で上位10%に入る」とか言われているじゃないですか。だから「今年始めたばっかりだけど、いけるかなー? いかれへんかなー?」って探っていた部分はあったんで、いけたのはほんまに嬉しかったですね。
――YouTuber/VTuberにとって、収益化は大きな目標ですよね。これまでにいろいろな配信をされてきたかと思いますが、自分で気に入っている配信はありますか?
花音めい:
「秋のクソコラ祭り」っていうアーカイブがあるんですけど、あれはお気に入りですね(笑)。「きっしょいクソコラをいっぱい作りまくって、最終的に鬼カオスな動画を撮影する」みたいな感じの枠なんですけど……あれはおもろかったです。自分でやってて。
――ほほぉ……(動画を見ながら)……なるほど……これは……ヤバいですね(笑)。
花音めい:
ヤバいでしょ?(笑)
――キノコの目の圧がヤバいですね(笑)。このあたりで「筋肉」についてもお聞きしたいのですが、花音さんは日常的に鍛えていらっしゃるのでしょうか。
花音めい:
最近はできてないんですけど、10月頃までは日常的にトレーニングをしていましたね。トレーニングルームで重量挙げをしたりとか。もともとスポーツをやってて、その体づくりのためにやってました。2019年頃から習慣として続けていて、重りを挙げられるようになるのがだんだんおもしろくなってくるんですよね。
――おお! ガチのトレーニングですね! そのスポーツというのは、今も続けられているのでしょうか。
花音めい:
この前やめました! もう無理っす! スポーツを終えると同時にトレーニングもやめました(笑)。なので、今後は「マッチョ」キャラも返上しないといけないかもしれないですね……やばいです。ちょっと鍛えようかな……うん! 来年から、ジム契約します!
――でも『リングフィット』もあれだけ続けられていましたものね。……というかよく見たら、『リングフィット』は毎日1時間以上やっていたんですね!? しかも負荷MAX!?
花音めい:
そうなんですよ! 『リングフィット』も普通にしんどいですよね(笑)。
――自分も週に何回かはプレイしているのですが、1回30分程度しかできていないので尊敬します。
花音めい:
もっといけますよ! あと30分! 気合があれば!
――が、がんばります……!
「『芋けんぴ、髪に付いてたよ』選手権」をやりたい
――花音さんが所属されている「あるかなきっとV」についてもお聞きしたく思います。こちらはどのような事務所なのでしょうか?
花音めい:
今年の1月に事務所の体制が変わったんですよ。結果、前置きとしてあったコンセプトが消えちゃったんですよね。ホームページもあったんですけど、謎のウイルスに侵されて今は死んでいる状態です。なので……うーん……どんな事務所なんでしょうね?(笑)
――先ほど「アイドル路線」というお話がありましたが、今はそうでもない感じ……?
花音めい:
私がオーディションを受けていたときは、「アイドル育成学校に通っている女たち」みたいな感じのコンセプトだったんですよ。「通っている生徒たち同士でアイドルバトルをする」という。
――アイドルバトル!?
花音めい:
……っていうコンセプトでやってたんですけど、消えました(笑)。バトル要素も消えましたし、キーアイテムとかもあったんですけど、それも消えました。
――えええええ!? アイドルバトルだったら、間違いなく花音さんは“強者”じゃないですか!
花音めい:
絶対おもろいと思うんですよね! フィジカルでしか勝たれへんけど(笑)。
――すると、現在の事務所の状態としては「立て直し中」という形になるのでしょうか。
花音めい:
立て直してるんかがわかんないんですけど……実はマネージャーはいるんですよ。ちょいちょい活動のサポートをしてくれていて。
――マネージャーさんがいて、サポートもあり、メンバー各々が自由に活動してはいるものの、「事務所」単位での動きというのは少なくなっている――というイメージでしょうか。
花音めい:
最近はあんまりないですね。事務所には6人が所属しているんですけど、2人は不定期配信だったり休止中だったりして、ほとんど4人で活動しています。たまにコラボとかもしたりしつつ。
あんまり縛りとかもないので、「こういう企画をしてもいいですか?」って結構ぶっ飛んだ内容の企画を提案したときも、「どうぞどうぞ」みたいな感じで(笑)。いろいろ自由にやらせてもらってます。
――放任すぎると少々不安ですが、ほどほどにゆるいのはありがたいですね。制限が少ないと、事務所外のVTuberさんとのコラボもしやすそうな印象もありますし。ちなみに、好きなVTuberさんはいますか?
花音めい:
個人勢の妖小琳ちゃんっていう子が私の推しなんですけど……めっちゃかわいいんですよ!! 何から何まで全部かわいいんで。前のビジュアルがキョンシーの衣装でめちゃめちゃかわいい!
オーディションの時にめっちゃ助けてもらって以来、彼女にはもう頭が上がりません。ぜんぜん絡みはないけど、密かにめちゃめちゃ推してます。オーディションの時はほんまに助かりました。機会があればコラボしてみたい気持ちもめちゃめちゃありますが、でも「声かけるのがちょっと……!」っていう(笑)。
――何かきっかけがないと声はかけづらいですよね……! ほかのVTuberさんの活動も普段からチェックしたりしている感じですか?
花音めい:
ちらちらーっと。気になる企画があったらTwitterから飛んでチェックしたり、逆に自分が参加したりとかしてますね。
――何か「こういう企画があったら参加してみたい」あるいは「自分で主催してみたい」企画とかってありますか?
花音めい:
昨日ちょっと考えたんですけど、「『芋けんぴ、髪に付いてたよ』選手権」っていうのをやりたくて(笑)。「芋けんぴ、髪に付いてたよ」っていうボイスをTwitterで集めて、配信で紹介して、独断と偏見でナンバーワンを決める選手権をやりたいなって思ってます。
――え! めっちゃおもしろそうじゃないですか! やらないんですか?
花音めい:
ちょっとまだ……Twitterで募集しようとすると、芋ってしまうんですよ。ボイス系の活動をされているVTuberさんとかに声をかけて、誰かと一緒に組んでだったらワンチャンあるかなーって思ってるんですけど。
――全力のイケボによる演技だけじゃなくて、ネタに全振りした人とかも出てきたりして盛り上がりそうですね。実現する日を楽しみにしております!
花音めい:
ありがとうございます! やります!!
夢は3Dブートキャンプ!?
――ここまでお話を聴いて、花音さんがとても自然体でVTuber活動を楽しまれていることが伝わってきました。ただ一方で、ネット上での活動にはトラブルや悩みが付き物です。花音さんご自身は、何か活動に関連して悩んでいることや困っていることなどはありますか?
花音めい:
「これ、言っていいかな?」って思うんですけど……あの……「一部のリスナーさんのコメントが苦手」っていうのはありますね。
「なでなで」とか「チュッ」とか、「えっ……なにこれ……?」って思うし、私はそういう系じゃないんですよね。もちろん、それを受け入れてくれるVTuberさんもいるとは思います。でも私は、ほんまに発作が起きるくらい苦手で……(笑)。そういうコメントが来た瞬間に、「なでなですんなァ!」とか言っちゃいます。
――そういうコメントやコミュニケーションの存在自体は認めつつも、花音さん目線では「苦手だからやめてほしい」ということですね。
花音めい:
私は「やめて!」って言えるからまだ良いんですけど、言われへん人とかもおるやろうし……「ほんまにやめろ」って思います!
――逆に言えば、目に見える問題としてはそのくらい、ということでしょうか。
花音めい:
うーん……悩み……好きにやらせてもらってますし……。自分のメンタル管理に関しても、落ち込んで病みツイとかしてしまうと、それを見た周囲の人に移るかもしれないじゃないですか。だから「そういうときは何も言わずに消える」っていう方針でやってます。
――表には出さないように心がけていらっしゃるわけですね。では前向きな話として、VTuber活動を通して叶えたい夢や目標はありますか?
花音めい:
3D化したいです! 3Dになったら、やっぱりできることの幅も広がるじゃないですか。だから、3Dになって「ビリーズブートキャンプ」をやりたい!(笑)
――まずは筋肉方面なんですね!?
花音めい:
筋肉方面もそうやし、あとは3Dライブもやってみたいなって思ってて。事務所にスタジオを作ってもらえるくらい大きくなりたいですね。来年には新衣装、もしくは3D化したいな、という気持ちは……あります!
――3Dライブもできて、ブートキャンプもできるスタジオ……実現したら良いですね! まもなく活動1周年ということで、「新人VTuber」ではなくなりつつある時期なのかなと思います。これからデビューするVTuberに何かアドバイスをするとしたら、どのようなことを伝えたいですか?
花音めい:
初配信のお知らせと、準備中のSNS活動はしっかりしておいたほうがいいかなと思います。それらをするかどうかで、初配信に来てくれる人の数はぜんぜん違うはずなので。
私の場合はもともとSHOWROOMで配信していたこともあって、「明日、YouTubeでやりまーす!」って言うくらいで、ぜんぜん告知してなかったんですよ。……初配信、8人でした。同接8人でした。「ちょっと手ぇ抜いちゃったなー」って思います。
SHOWROOMでの活動を始める前も準備する時間はほとんどなくて、12月後半にオーディションの結果発表があって、「1月1日にデビューしましょう」みたいな感じでした。「あ、もう無理や!」と思って。なので、準備はほんまに大切やと思います。
――最後に、読者とファンに向けてメッセージをお願いします。
花音めい:
この記事で初めて私のことを知ってくださった方! 配信は固定枠で、朝の5:00と夜の20:00から毎日やってます。よかったら遊びに来てください!
それと、ファンには……。
みんなで
でけえマッチョに
なろうな。
以上です。
――あ、ありがとうございました!
お花の妖精VTuber。
あるかなきっとV所属。
SHOWROOMで開催されたオーディションをきっかけに、2022年1月デビュー。雑談やゲーム実況など、YouTubeでのライブ配信を中心に活動中。ほんわかキュートなビジュアルが魅力の妖精さんだが、その内に鍛え上げられたマッスルを秘めている。